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認知行動療法

思考と行動

認知行動療法は、習慣的に繰り返される非適応的な思考と行動のパターンを変化させることによって、症状や問題行動を改善する心理療法です。

問題解決と同時に、クライエントが自分自身でストレスや問題に対処できるセルフケアの促進が目指すところの一つです。様々な技法を練習を繰り返しながら自分で使えるようになることをサポートします。

認知行動療法というと、思考を変化させることと受け取られることがありますが、必ずしも思考を変化させる必要はありません。その思考を持ち続けているのは役に立つ場面があるからです。役に立たない場面で、自分自身がつらい方向へ向かわないようにコントロールできればOKです。

それぞれ異なる流れで発展してきた行動療法と認知療法が統合へ向かい、認知行動療法という大きなパッケージとなりました。

認知行動療法は適用範囲が広く、メンタルヘルス対策や教育などの領域で用いられています。大きな書店に行くと、セルフケア(自分でストレスに気づき対処すること)のために認知行動療法を活用する書籍が置いてあるはずです。

数多くの心理療法がある中で、認知行動療法は有効性の科学的実証に積極的です。科学的実証に積極的ではない学派が少なくありません。カウンセリング・心理療法がより社会に受け入れられるためには、科学的実証を行い社会への説明責任を果たす必要があると考えます。

行動療法

認知行動療法の由来の一つは行動療法です。心理学は元々、意識を研究対象として生まれました。それに対して、意識は外部から観察することができない。観察できないものは科学の対象にならないとの考えから、観察可能な行動を研究対象とする行動主義心理学が生まれました。

行動主義心理学では、刺激(Stimulus)と反応(Response)のつながりを学習ととらえました。学習理論、S-R理論と言います。学習理論に基づく心理療法が行動療法です。

子どもを報酬と罰でしつけるような単純な学習場面では、学習理論で過程を説明することができます。しかし、複雑な場面になると、人がどのようにその状況を受け止めているかという認知的な要因が影響してきます。そうして認知行動療法へと発展していく流れができました。

代表的な技法に、系統的脱感作法、曝露法、モデリングなどがあります。

認知療法

うつ病患者には特有の思考形式があることに注目して生まれたのが認知療法です。うつ病の患者は、1)「自分はダメな人間だ」という自己否定的な思考、2)「周囲もダメな奴と思っているはず」という周囲への否定的な思考、3)「これからも良いことは起こらない」という将来に対する否定的な思考に陥る傾向があります。

日常生活において、それらの否定的な偏った思考に気づき変化させる、またはコントロールすることによって、症状の緩和・消失へと向かいます。

認知が変われば行動が変わります。逆に、行動を変えた結果によって認知が変わります。認知療法の現場では行動療法の技法が用いられています。認知療法から認知行動療法へ発展していった流れがあります。

代表的な技法に、認知再構成法、問題解決技法があります。

認知行動療法の特徴

日常生活において起こる問題に対処しながら、クライエントがセルフケアできるようになることを目指します。うつ病は再発しやすい病気ですが、認知行動療法を行うと再発しにくいというメリットがあります。

日常生活で起こる具体的な問題への対処を得意としますが、生き方、人生の意味、自己成長などのテーマには向きません。自分の内面に向き合い自己成長に向かうといったテーマは人間性心理学が得意としています。

当方では、「自分に自信がない」という相談で来られた方には、認知行動療法、家族療法、フォーカシング、を折衷的に用いてサポートを行っています。

新しい流れ

思考と行動の変化により症状や問題の消失を目指すのが認知行動療法ですが、思考そのものを変えるではなく、思考の影響力を変えることを目指す新しい流れがあります。マインドフルネスに代表されます。

マインドフルネスとは、「今、ここ」に意識を向け、あるがままに知覚して、思考や感情にとらわれない状態を言います。過去の後悔や未来の心配にとらわれて、それを反すうすることによって、つらい気持ちが増していきます。マインドフルネスによって、過去や未来へのとらわれを手放すと、思考がストップして気持ちがつらい方向へ行きにくくなります。

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