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パナマ運河方式で行こう


パナマ運河 – Wikipedia より借用、加工

まだまだ非日常的なカウンセリング

先日、ある男性が夫婦関係の相談でお見えになりました。次回は奥さまを連れて来てほしいとお願いしたら、今日も一緒に来たかったけど断られたとのことでした。

「病気ちゃうのに、なんでカウンセリングに行かなあかんの!?」

大阪の人ですね(笑)

ご主人は留学経験があり、カウンセリングが日常生活に溶け込んでいる場面を体験されていました。奥さまとは異なる認識をお持ちでした。

余談ですが、海外ドラマをよく見る方は、カウンセリングに好印象を持つ方が多いように感じます。カウンセリングが日常の場面に登場することがしばしばあるからです。また、そのような方は心理療法ではなく、傾聴型のカウンセリングを期待して来られるケースが多いという印象があります。

参考:カウンセリングと心理療法

そのような方のセッションで傾聴に徹すると「私が求めていたものでした」とおっしゃっることがあります。自己理解を深めて自己実現に向かう欲求が強いのでしょう。

対照的に、「聴くだけのカウンセリングは求めていません」とおっしゃるクライエントもいらっしゃいます。問題解決へ至る具体的な方策を求めて来られる方に多いようです。

双方共にカウンセリングに求められることで、双方の要求にお応えします。

余談でした。

「カウンセリングは病気の人だけが受けるもの」という誤解は根強くあります。その誤解を解けると、クライエントにもカウンセラーにも喜ばしいことなのですが、なかなか難しいのが現状です。

カウンセラーを選ぶ基準

クライエントにとって、どの心理カウンセラーを選べかいいのかは大きな問題です。

日本には心理カウンセラーの国家資格がありません。極端な話、名乗りさえすれば、誰もが今日から心理カウンセラーになれます。

クライエントにとって喜ばしい状態ではありません。というより、不安な状況です。危険と表現する人もいるでしょう。そのため、臨床心理士会などが心理職の国家資格化を目指しています。いずれ国家資格が創設されるでしょう。

参考:国家資格関連情報 l 一般社団法人 日本臨床心理士会

カウンセラーはクライエントに選んでいただいて初めてお役に立てます。私にとって、クライエントが私を選んだ理由を知ることはとても大切です。

なので、初めてお目にかかる方には、「私を選んだ理由を教えて下さい」と聞くことにしています。

多い答えは・・・「何となく」orz

伝えるって、ホントにむずかしいなーと反省することしきり。昔も今も、ずっと私の課題です。

クライエントにとっては、臨床心理士が有力な選択基準の一つです。誰を選んでも一定の質が担保されるという安心感があるでしょう。私も異論はありません。

私は臨床心理士ではありませんので、他に選んでいただく理由を示さなければなりません。「何となく」と言われるのは、それができてない証拠です。

引き下げの法則

自尊心が傷ついたとき、人は傷ついた感情から回復するために何らかの行動をとります。

例えば、勉強が不得意な子がスポーツでがんばる。または、その逆。

例えば、上司や先輩社員に理不尽な扱いを受けた怒りのパワーを仕事に向けて結果を出す。

「補償」や「昇華」と言われる心の働きです。これらは健全な心の働きと言えますが、人は健全ではない行動をとることもあります。

例えば、他者を貶める言動です。「引き下げの法則」と表現されることがあります。

臨床心理士は信頼性の高い資格として認識されています。劣等感からでしょうか、臨床心理士ではないカウンセラーによる、臨床心理士を貶める発言を聞くことがあります。

逆もあるでしょう。臨床心理士または修士課程の学生と思われる人物による、臨床心理士ではないカウンセラーを貶める発言を目にしたことがあります。臨床心理士ではないカウンセラーが脚光を浴びることを受け入れられないようでした。

どちらも「引き下げの法則」ですね。他者を下げることによって相対的に自分を上に置き、心の安定を得ようとしています。

私も無意識にやってるかもしれません。クライエントに選んでいただくために、勢い余って他者を引き下げる発言をしているかもしれません。お叱りや批判は素直に受け入れます。

パナマ運河

唐突にパナマ運河です。

パナマ運河は、海抜26メートルのガトゥン湖を経由して、太平洋とカリブ海を行き来する運河です。閘門式という仕組みが用いられています。ガトゥン湖までの水路をいくつかの部屋に区切ります。部屋の水位を変えることによって船を上下させます。

参考:パナマ運河 – Wikipedia閘門 – Wikipedia

言葉での説明がむずかしい仕組みですが、以下の動画を見れば一目瞭然です。

閘門式の仕組み動画:How it Works

上の動画、スマホでは見れないようなのでキャプチャーを。

パナマ運河

船を引っ張り上げるのは困難でも、水位を上げれば船も勝手に上がります。考えたものです。

全体が引き上げられれば自分も引き上げられる、と思う

最初に紹介した通り、日本ではカウンセリングは一般的ではありません。まだまだ誤解があるのが現状です。

足の引っ張り合いをしている場合じゃないと思うのです。

運河の水位が上がれば船も上がるように、カウンセリングの正しい認識が広がれば、個々のカウンセラーが活躍できる舞台も広がると思うのです。

私はパナマ運河方式で行きます。

もちろん、クライエントの利益が最優先であることは言うまでもありません。

カテゴリー:日々雑感(ブログ)
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投稿日:2013.12.04
更新日:2016.02.28

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